VIXラボ

ボラティリティの予言者VXST

2015/12/23

VXST VIX VXV VXMTとは

VIX指数は、みなさんご存知の通り今後30日間のボラティリティを予測するものです。
インプライド・ボラティリティの指数はVIXのほかにVXST、VXV、VXMTがあり、それぞれ見ている期間が違います。
指数算出の基となるオプションの満期の違いということです。

VXSTは9日間、VXVは3ヶ月間(93日間)、VXMTは6ヶ月間のS&Pのボラティリティの大きさを予測する指数です。

VXST,VIX,VXV,VXMTの予測する期間

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マーケットが何事もなく静かな時、これらの指数は期間の長いものほど高く、上から順番に

VXMT

VXV

VIX

VXST

となっているのが普通です。
相場が荒れ模様になると、この順番が崩れ、まったく逆になることもあります。
その様子を過去のチャートで見ていきます。

 

VXST VIX VXV VXMTの長期チャート

下は、VXSTが公式にアナウンスされるようになった2011年1月以降の4つの指数のチャートです。

VXST_VIX_VXV_VXMT_長期チャート

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ぐっちゃぐちゃでワケ分かんないですが、ヨコヨコしている時期はどこも同じ順番に並んでいるのがなんとなく見えるかと思います。

平時を拡大

まず、相場の静かな時期を拡大してみます。
2014年の5月から6月、下の水色の四角で囲った箇所です。

VXST_VIX_VXV_VXMT_longchart_平時拡大箇所

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この期間のS&Pはこうでした。

2014年5月から6月のSP500チャート

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で、4つの指数はというと

VXST_VIX_VXV_VXMT_longchart_平時拡大

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VXSTは、時々上に跳ねますが、全体としては横縞を形成してます。
平和そのものです。

荒れ相場を拡大

次に、マーケットが荒れてVIXがスパイクする時をクローズアップします。
四角の3箇所をやってみます。

VXST_VIX_VXV_VXMT_longchart_荒れ相場拡大箇所

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まず最初の青四角、2011年7月20日から8月16日です。
この時期のS&Pです。見るからにヤバそうです。

2011年7月20日から8月10日のSP500チャート

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米国債格下げの前後であるこの期間、VXST、VIX、VXV、VXMTは、こんな状況になってました。

VXST_VIX_VXV_VXMT_2011年7月20日から8月16日チャート

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上の平和なチャートとまったく違います。
通常一番下に位置しているはずのVXST(赤)が、まずVIXを、続いてVXVを、最後にVXMTまでごぼう抜きして一番上に出ています。
ピークとなった8月8日には、VIXは前日32から48(終値)と、50%の上昇であるのに対しVXSTは、前日の37.58から68(終値)まで上がり、80.95%の上昇率を記録しました。

ピークの前後、4つの指数の並び順がすべて平時の逆になり、期間の短いものほど上に出ています。
また、この一連の動きの中で、赤のVXSTがVIX指数の上に出るという現象が一番最初に起きていることを確認してください。
この時のVXSTは、まず7月25日にVIXとVXVを上回り、翌日はVXVより少し下にもぐりますが更にその翌日にはVXV,VXMTともに抜いています。

ふたつ目、緑の四角で囲った2014年9月18日から10月30日を見ます。
同期間のS&Pです。

2014年9月18日から10月30日のSP500チャート

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この時4つの指数の様子です。

VXST_VIX_VXV_VXMT_2014年9月18日から10月30日チャート

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少し前からVIXにぴったりと沿って動いていて、怪しい気配を見せていたVXSTが、10月9日、3つの指数(VIX、VXV、VXMT)を一気に抜き去りトップになります。

ここでも、VXST(赤)がはじめにもぞもぞしはじめて、悪指標を受けて相場が下がると堰を切ったように大きく動いています。

最後の赤の四角は記憶に新しい2015年8月6日から9月9日です。
S&Pはこうなっています。

2015年8月6日から9月9日のSP500チャート

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4指標の動きです。

VXST_VIX_VXV_VXMT_2015年8月6日から9月9日チャート

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綺麗です(笑)
あの時は、いやな雰囲気のまま週末入りして、週明けの24日(月)、オープンするやいなやVIXが急騰し取引時間中の高値では53.29をつけるなど大変な相場でしたが、VXSTがVIXの上に出たのは2営業日前の8月20日(木)でした。結局その8月20日のうちにすべてのボラテイリティ指数を抜き去り、一番上になりました。

VXST>VIX
この形になるだけなら実際しょっちゅう起きてます。でも同日中にVIXもVXVを上回り、翌8月21日(金)クローズでは上から

VXST(38.96)
VIX(28.03)
VXV(23.47)
VXMT(22.33)

と、4つの指数すべてにおいて普段と逆の並びになったり、VIX先物もバックワーデーション+ディスカウントになるなど、まずい空気が充満していたので、金曜のうちに(あるいは木曜に)逃げたりオプションのダイナミックヘッジ等を組んで利益を取りに行ったり出来た人も大勢いたと思います。

VXSTが動き出したら要注意

ここまでの各チャートを見ると分かる通り、ことが起きるとき、VIXよりも先に動き出すのがVXSTです。
短期の指数のほうが敏感に反応するのは自然なことです。
でも、チャートを更に良く見てみると(特に最初にあげたブル相場の2014年5月6月のチャート)、VXSTがVIXに接近したり、ちょこんと上に出たりしても、そのまま何事も起こらずVXSTのホームポジションに戻ることも多々あります。
やや過敏なところがあるのです。

VXSTの動きだけで毎回対策するとなると、あまり効率が良くないように思います(空振り率が高い)
また、VXSTがVIXよりも高くなることは、大きく動く予兆であって必ずしも暴落の予兆ではないようです。上に飛ぶこともあります。(上にも下にも飛ばないこともあります)

ただ、「何か」が起きるならVIXよりも先にVXSTが動いているケースが多いので、個人的にはVXSTがVIXよりも上に出たときには(昨晩のクローズでVXST>VIXになっています)、「通常」から「警戒」へ、もしくは、到来するかもしれないチャンスの「待機」へ、モード切替するよう心がけています。

今この2015年12月は、指数に関係なくみなさん警戒しているところと思いますが、いずれこのVXSTが役に立つときが必ず来ます。必ずです。

 

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