VIXラボ

2004年米国利上げでVIXはどう動いたのか

2016/11/28

2004年の利上げとVIX指数 全体像

利上げが発表された後のVIXはどんな振る舞いをしたのか。
2004年6月にFFレート1.0からスタートした段階的利上げを追ってみました。
この部分です。

利上げした日
VIX利上げ前金利利上げ後金利
2004/6/3014.3411.25
2004/8/1017.471.251.5
2004/9/2113.661.51.75
2004/11/1013.081.752
2004/12/1412.7322.25
2005/2/211.662.252.5
2005/3/2214.272.52.75
2005/5/314.532.753
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下は、利上げの約3ヶ月前の2004年3月から利上げ1年後の2005年6月までのS&PとFFレートのチャートです。

sp500_ffrate_200403-200506

最初の利上げ(2004年6月30日)の1ヶ月ほど前にマーケットは多少荒れ模様になっていましたが、落ち着いてきたところでのFOMCで利上げが決定されました。

6月30日以降のS&Pは、3回目の利上げまでは決定に呼応するように下げていますが、その下げ幅は少しずつ縮小し、4回目では構わず上がり続けています。

同じ期間のVIXとFFレートのチャートです。

vix_ffrate_200403-200506

やはり、最初の利上げの前に大き目に上昇しています。
利上げ開始後はS&Pと同じく、3回目まで利上げに反応していて、スパイクの頻度が高く、落ち着いた相場とは言えない状態が続きますが、スパイクを乗り越えるたびに下値を切り下げているのが分かります。4回目からは利上げを受け流すようになりました。

この時の利上げでは、市場が過敏になったのは3回目までだったようです。
そこで、1回目から4回目までのFOMC前日から10営業日後までのVIXの動きをクローズアップしてみました。

FOMC前日から10営業日後までのVIXの動きを一回ごとに確認

まず1度目、2004年6月30日です。

政策金利発表の前日終値(15.47)のほうが発表を受けての当日終値(14.34)よりも高く、翌日に15.2まで再度上昇します。3営業日後の7/6に16.25をつけ、これをピークに10営業日後の7/15には14.71に落ち着いています。

チャートは終値です。

200406_10days_afterfomc

データテーブル(終値)

6/29/200415.47
6/30/2004(FOMC)14.34
7/1/200415.2
7/2/200415.08
7/6/200416.25
7/7/200415.81
7/8/200416.2
7/9/200415.78
7/12/200414.96
7/13/200414.46
7/14/200413.76
7/15/200414.71

2回目の8/10です。

200408_10days_afterfomc

データテーブル(終値)

8/9/200418.89
8/10/2004(FOMC)17.47
8/11/200418.04
8/12/200419.08
8/13/200417.98
8/16/200417.57
8/17/200417.02
8/18/200416.23
8/19/200416.96
8/20/200416
8/23/200415.88
8/24/200415.33

発表直前直後の比較では、VIXはそれほど目立った動きはしていませんが、この時のピークである19.08は、最初の利上げが発表される前日の15.47から23.3%高い値です。
初回の利上げ後、S&Pがズルズルさがるのに合わせてVIXも安定できずにいるうちに2回目の利上げを迎えたことになります。

3回目9/21
利上げの影響は徐々に薄らいで来たようです。

200409_10days_afterfomc

データテーブル(終値)

9/20/200414.43
9/21/2004(FOMC)13.66
9/22/200414.74
9/23/200414.8
9/24/200414.28
9/27/200414.62
9/28/200413.83
9/29/200413.21
9/30/200413.34
10/1/200412.75
10/4/200413.41
10/5/200413.95

ここまでどの回も、発表のあった日は一旦下げ、翌日から上げ始めて小さなピークをつけた後1~2週間程度で下がっていくという同じパターンで動いています。

もう1回分、S&PもVIXも利上げをスルーし始めた11/10の4回目を見てみます。

200411_10days_afterfomc

データテーブル(終値)

11/9/200413.61
11/10/2004(FOMC)13.08
11/11/200413.04
11/12/200413.33
11/15/200413.38
11/16/200413.21
11/17/200413.21
11/18/200412.98
11/19/200413.5
11/22/200412.97
11/23/200412.67
11/24/200412.72

ここでは、発表前日がこの期間の最高値になりました。
市場が「0.25%の利上げだけで他のサプライズ要素が出ないなら、さしたる影響はない」と考え始めたように見えます。

FOMC前後のVIXの傾向 2004年の場合

2004年のケースでは、マーケットが上手に利上げの衝撃を吸収していて、少なくとも金利引き上げ決定と同時にひどく混乱するような場面は見られません。
VIXが上がるのは、FOMCの前か、あるいは発表からしばらくたってからのようですが、この「しばらくたった」時というのは、次のFOMCの前と言い換えることも出来るので、結局、利上げの報を聞くたびに少しずつ安定して行ったことになります。

この時と現在(2015年)では、ファンダメンタル要因に様々な違いがあり、今度も同じように行くかどうかは分かりません。
また、利上げは0.125%ずつになるだろうとの説もあり、ペースも前回と同じになるとは限りません。

ただ前回利上げ時のVIXには

・政策金利発表の前日が高い傾向
・発表を聞いた日に一旦下がっても、その後に上がり始める可能性

があったことは、多少意識しておいて損はないように思います。

この期間、VXXはどうだったのかと言いますと…
(VXXの価格は、VIX先物の値から算出した理論値です)

vxx_ffrate_200403026_200506029

いつも通りでした。

その後のSP500とVIX 2006年6月FFレート5.25時代まで

この後、0.25%ずつの利上げはさらに1年続き、2006年6月にFFレートを5.25まで引き上げたのを最後に米国は利上げをやめ、2007年9月からは利下げに向かいます。

2006年6月までのS&PとFFレート

sp500_ffrate_200401-200606

同期間のVIXとFFレート

vix_ffrate_200401-200606

付録チャート 利上げと日経・ドル円

日経平均(225先物終値)とFFレート

nk225futures_ffrate_2004036-20050629

ドル円とFFレート

usdjpy_ffrate_2004036-20050629
1999年からスタートした段階的利上げも2004年と同じように振り返ってみました。
ボラタイルな99年米国利上げ 2004年との相違点から探るマーケットの震度を占う鍵とは

99年のほうが利上げ後の相場状況はやや厳しいです。

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