VIXラボ

近年VXXは下がりにくくなっているのか

2016/12/09

2016/8/8、VXXとVXZが4:1でリバース・スプリット、株式併合されます。

株式併合の実際についてはこちらに
VXXとVXZが4:1で株式併合されます 8/8

VXXの前回の併合は、2013年11月で33ヶ月前のことでした。
併合までの期間としては、これまでの最長です。

VXXが下がりにくくなっている?

VXXの値動き・傾向に変化があったのか、上場以降の株式併合の実績と、上場以前まで遡ったVXX理論値の騰落を調べてみました。

これまでの併合履歴を確認

今回、VXXのリバーススプリットには時間がかかりました。

VXX上場or
併合後新価格開始から
併合までの期間
営業日数VXX価格変化
併合調整後終値
期間下落率1営業日
平均下落率
2009/1/30~2010/11/8448日6693.12→722.7289.20%0.20%
2010/11/9~2012/10/4481日726.24→138.480.94%0.17%
2012/10/5~2013/11/8275日136.48→48.6264.38%0.23%
2013/11/11~2016/8/8690日48.52→10(仮)79.39%0.12%

これまでに3回、今度の8月のものを入れて4回の併合が行われています。おおむね80%程度価格が下がったら併合する方針のようです。

併合までの日数で最短の前回2012/10/5~2013/11/8(275営業日)に対して、今回2013/11/11~2016/8/8は、690営業日と、2.5倍の期間を併合なしで過ごしました。
2012/10 /5~2013/11/8の時には、その前の併合から64%下がったところでの実施なので、多少早めではありますが(併合の発表から併合日までにVXXが 大きく上がったわけではありません)、1営業日あたりの下落率の平均を見てもやはり、今回の0.12%は、他と比べて小さいのです。

VXXの日々の騰落率の推移

そこでVXXの1年ごとの騰落率と1営業日ごとの平均騰落率を出してみました。

VXXには上場前の理論値がある

VXXは、VIX先物をロールオーバーし続けるETFなので、上場以前であってもVIX先物の値さえあればその理論値は算出できます。

VIX先物は、2004年3月26日に取引が開始されました。つまり、2004年3月26日からのVXX理論値というのが存在します。
このうち、年初から年末までの丸一年のデータのある年(2005年から2015年まで)のVXX価格の騰落を確認してみます。

VXX上場前の理論値はいつものSixFigureInvesting、Vanceさんの算出したものを使います。インベスターフィー込みの理論値です。

2005年から2015年のVXXの騰落率

始値(年)終値(年)営業日数騰落
(年初から年末)
騰落の
1日平均
20058256.744020.56252-51.31%-0.20%
20063917.961957.62251-50.03%-0.20%
20071958.722770.5325141.45%0.17%
20082834.836219.16253119.38%0.47%
20095758.222179.782252-62.14%-0.25%
20102092.77601.76252-71.25%-0.28%
2011583.84568.48252-2.63%-0.01%
2012538.72127.24250-76.38%-0.31%
2013112.242.55252-62.08%-0.25%
201443.4431.51252-27.46%-0.11%
201530.9920.10252-35.14%-0.14%

 VXXの年間騰落率2005から2015

サブプライムからリーマンショックに至る2007~2008年は年間で上昇しています。
米国債ショックの2011年は、-2.63%とごく小さな下げ幅でした。

次いで下げ幅の小さいのが2014年、2015年です。

この期間、S&Pはそう弱くなく、VIX指数の低さが話題になるくらいだったはず…

VIX指数とVXXの1年後とのチャートを見てみると
2004年以降のVXX年間チャート12枚

よく下がっている年は、VXX がだらだらと下げ続ける期間がずっと続くか、途切れても再開して複数回のジリ下げを経験しています。

問題の2014年、15年は、VIXのスパイク後に下げ渋っていて、じっくりと下がるチャンス(と言うのも変ですが)を得にくくなっています。

じり下げの機会をどれだけ多く、また長く持つかが、VXXの中長期的なパフォーマンスを大きく左右するので、短期間にVIXのスパイクが繰り返されたり、上がったVIXがなかなか落ち着かずに上のほうで上げ下げを続けたりすると、VXXは、得意のじり下げが出来ません(これも変な表現ですが)。

これが、今回VXXの併合が遅れた(=前回併合から80%程度下がるのに時間がかかった)理由、2014年2015年と続いて年間の下げ幅が控え目だった理由であろうと考えられます。

VIX指数は、相場を大きく動かす出来事があればそれに応じて上がるものですが、起きる事象を受け流しているように見える時と、過剰なほどに反応する時があるように感じます。相場には鈍感な時期と過敏な時期があるようです。
2014年15年の米国市場は、テーパリング、利上げと続いていて、過敏になりがちだったかもしれません。

VXXの値動きの傾向がマーケットの傾向を表現することは、その仕組みから考えても自然なことでしょう。

2016年のVXX

今年2016年これまでのVXXは、どうかと言いますと…

1月4日の21.34から7月29日の10.18へ、145営業日で52.29%下落しています。これは一日に換算すると-0.36%になり、ここまではかなり下げて来ています。
VIXは年の後半に上がることが多いので、7月末までのデータでは何とも言えません。もしも下半期が何事もなく過ぎたとすると、VXXの年間下げ幅は、相当大きくなるものと予想され、VXXの下がりにくい期間は一区切りついたと言えると思いますが、どうなるでしょう?

付録シミュレーション

もしも2004年3月26日にVXXが上場していたら、これまでに何度の併合が行われてきたのか

ちょっと実験してみました

スタート時から終値が80%ダウンしたところで併合することにします。
実際には、併合のアナウンスから2週間程度後の終値で併合されますが、ここでは終値スタート時の20%を切ったらその日に併合したことにしてしまいます。
お遊び的なシミュなので、これで。

早い話が、2004年3月起点で現在までの間に80%ダウンが何度入るかということです。深い意味はない、ちょっと試したみただけのネタです。

何回だと思いますか?期間から考えると、2009年1月からこの8月までで4回なので、7回くらいでしょうか?

シミュレーションの結果は

4回

でした。はい。2009年から現在までと同じ4回です。5回に近い4回ではありますが。
そうです。この期間にはアレがあったので…

理論値VXX算出開始 or
併合後新価格開始から
併合までの期間
営業日数VXX価格変化
併合調整後終値
期間下落率1営業日
平均下落率
2004/3/26~2005/11/3407日24793.40→4889.680.28%0.20%
2005/11/4~2010/10/111241日4858.88→966.2880.11%0.06%
2010/10/12~2012/8/9462日934.22→186.0880.08%0.17%
2012/8/10~2014/5/16443日182.72→36.5580.00%0.18%

最初は407日で併合と、平均的なペースだったのですが、2回目の2005/11/4~2010/10/11が1,241日と、えらいことです。

2007年、2008年がこう↓なので

VIX指数とVXX_2007年から2008年

room5110

下がっていないのではなく上がっています。日付がなかったら緑がVXXのチャートだと思わないですよね。これでは併合どころでは…(笑)

VXXの幻の歴史を振り返ったところで、おしまいに4度の併合を終えた仮想VXXの今現在を

今は5回目の併合に向かって進行中で、7/29終値10.12は、前回併合からマイナス72%の値です。
シミュレーションは、80%減でリバース・スプリット敢行のルールとしましたが、実際には72%ダウンであればそろそろ5回目を実施してもおかしくないところです。

参考:現在進行中

前回併合から現在まで営業日数VXX価格変化期間下落率1営業日
平均下落率
2014/5/19~2016/7/29555日36.11→10.1271.97%0.13%
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